音楽色々屋さんの田中:備忘録帳

備忘録帳的な使い方をしてます。お役立ち情報があったりなかったり。

【MIX師が語る】MIX依頼のやり方や基本的な事!これを読めば怖くない!

 今回のテーマはとてもシンプル、しかし必要としている人は沢山いるはずです!!

MIX依頼のやり方

 

すでに外注経験のある人でも、実はもっと改善できること、または相手が言わないだけで少し嫌がっていることがあるかもしれません。

 

今回はそんなテーマについてさらっとお話していきます。

各所細かい話は別記事でやりますが、人によって必要な情報もレベルも違うと思いますので今回は「取り敢えず見ておけ!」という程度までにとどめて書きます!

 

 

 

MIX依頼の基礎知識

 

まずはMIXに関して、基本的な用語やルールをしらねばお話になりません。

人によっては「これはなに?」「あれはなに?」と不安で依頼を躊躇している人もいるでしょう。

まずはこのトピックでその不安要素を無くしていきます!
正直言うと調べりゃ一発ですが、今回は調べてもピンとこなさそうなものだけピックアップして説明します。

 

「MIX(ミックス)」

ミックスというのは本来各楽器にエフェクトを使用した処理を行い、音量などを調整してバランスをあわせる作業の事を指します。

なので、カラオケを使う前提の歌ってみたのミックスとは少々意味合いが異なるんですね。ということを突っ込んでくる面倒くさい輩が一定数いますが、歌とカラオケをいい感じに合わせる作業と思っていてくださいね!
(もしそれを言い訳に仕事を雑にやる人がいれば、それはその人が捻くれているか世間を知らないだけなのでソッと身を引きましょう。喧嘩ダメゼッタイ。)

 

「頭出し」

録音した音源データをカラオケのタイミングと合わせておくことです。

伝えるのが難しいですが、カラオケと録音の始まるタイミングを揃えておくことでデータを取り込んだときに調整をせずに始めることができます。

詳しいことは動画などで見たほうが実感が湧くと思います。

正直、コレをされていない音源を渡されると作業が嫌になります。

もし頭出しができない特別な理由がある場合(スマホのOSの問題など)は、必ず頼む相手に一言相談しておきましょう。

作業量に雲泥の差がでますし、信用問題としても大切な要素です。

 

 

「ポップノイズ」

マイクに息がかかることで、「ボッ」といったノイズが鳴ります。それのことです。

除去することもできなくはないですが、その分音質劣化もしますし手間もかかります。人によっては「除去できるよ!」と言いながらアフターケアを怠ってクオリティが著しく下がる場合もありますから、必ず対策をとりましょう。

たとえポップガードをしていてもなるときはなるので、しっかり録音音源を確認しましょう。(もし一箇所だけなどであれば底の部分だけとりなおして送って「置き換えてほしい」と言えばやってくれるはずです。もちろん頭出しはしましょうね。)

 

「WAV形式」

ワブ、なんて呼びます。データのフォーマット(形式)ですね。有名なものでいえばMP3やm4aなどが上げられます。

音声の受け渡しは基本的にこのwav形式で行います。

なぜかというと、wavは圧縮をサれていない最も良い状態のデータ形式だからです。

逆にmp3やm4aというのは圧縮されたデータで、一度圧縮されると基本戻すことはできません。

そのため、もっとも劣化の少ないwav形式が好まれるということですね。

この違いが仕上がりに大きく影響しますので、録音・書き出しは必ずwav形式で!!

iOSAndroidでもできます。

 

「マスタリング」

ミックスとは違い、全体がすでに完成した状態のものを仕上げる最終工程になります。

左右のバランスや全体の音量バランスを整え、様々な環境でもっとも良く聞こえるように最終調整をするのがマスタリングです。

これを行うことで小さな音量でもよく聞こえるようにしたり、バラバラに聞こえる音をまとめ上げたりします。

大抵の場合はMIX師自身で行いますが、専門家がいるほど奥の深い作業なので慣れてきたら相談してみると良いかもしれませんね。

たま~にマスタリングはやらないという人もいるので、依頼時に確認しておくと良いでしょう。

 

「トラック」

データ1つを1トラック、1本などと数える人が多いです。基本トラック数は少なければ少ないほど作業が楽です。目安としては「メインボーカル2本、コーラス2本」が常識的なラインでしょう。声がかぶらない場合はその分まとめてもらえると助かります。逆にブレスや声が被っている場合はそこの編集ができなくなるため、別のトラックとして用意してもらえると助かります。

 

コレ以外の用語はググればわかる話なので割愛します。

逆にそれでもわからなければ、インターネットでのこれからの活動は難しいと思います…。

ただ、どうしても調べてもわからないときは聞いてみると良いでしょう。

もちろん、前置きとして調べてみたことは伝えましょうね。

 

 

ルールに関してはさらっと箇条書きしていきます。

 

・MIX師が提示している条件や情報は事前に必ず確認する

→書いてるだろ!って事を聞かれたり確認されると困りますし信用が下がります。

 

・各々のやり方があるので、注文はイメージ中心に伝える

→全体的に細かい指示をされると自分のやり方ができず困ってしまう人もいます。

具体的に言うにしても、「~~から~の部分はラジオっぽく」「サビはケロケロで」ぐらいのほうが結果良い方向に行きやすいです。

基本特殊加工以外は指示しないのが吉ですね。

 

・必要以上に自分を下げない

自分の機材を「糞機材」と行ったり、「音痴ですが」と前置きを置く人がいますが、こっちとしてもモチベーションがさがるし、場合によっては疲れてしまいます。自分を下げることと丁寧さは意味がちがいますからね。

 

・感謝は必ず伝える

常にとは言いませんが、なにか手間を取らせたときや、区切りがついたときに一言感謝の言葉があると気持ちが良いです。円満にすすめるためにも、感謝はしっかりしましょう。

 

・キャラは持ち込まない

基本依頼事はネット上のキャラを持ち込まないでください。感覚的にはお店で注文をする時です。「ですけどぉ」とか「ワロタ」等、日常生活で他人に発しないような言葉使われると協力する気もなくなります。有償であっても同じです。お店と同じ、と考えましょう。

 

 

頼む際に用意しておく物

絶対に必要なのは

「録音データ」「カラオケデータ」ですね。

録音データは先程書いたとおり、カラオケデータは公式配布しているダウンロードできるもののみを使用しましょう。

ニコカラなどから引っ張ってくるのは駄目ですよ。

あと、弾いてみた等本人以外が作成したカラオケもありますが、それも製作者に許可をとってから使うのがルールですので気をつけてくださいね。

 

あとは各データがなんのデータなのかわかりやすいように名前は編集しておきましょう。

 

「(自分の名前)_(曲名)_(パート名)」

 

が名前毎に並んでくれるので一番わかり易いでしょう。

パート名はメインボーカル1、やコーラスAなどでも良いと思います。

 

あると嬉しいものとして

「テンポや曲名などの曲情報、希望の編集内容の書かれたテキストデータ」

があると助かります。

PCならファイルで右クリックをすればすぐ作れるはずです。

PDFや画像、Wordの編集データなどで渡されると開くのに手間がかかるので、基本単体で使用できるテキストファイルにしましょう。

 

そして、これらを一本のファイルにまとめて渡します。

 

Gigaファイル便なら自動的に1つのファイルにまとめてくれますし、ファイル名も指定できるので便利ですよ。

 

 

 

1.依頼するMIX師の探し方

まずは頼むMIX師を探しましょう。

方法は大きく分けて2つ。

 

1.自分で探して依頼に行く

2.依頼できる人を募集する

 

Twitterで検索すると、無償も有償も依頼を募集している人がいます。

有償の場合、時々値段を下げて限定的に募集している人もいますし要チェックですね。

無償で受けている人もいますが、無償だからクオリティが低いとは限りません。

特に無償だけど経験はあるよって人は知名度を上げるために無償にしているだけで、実際は有償専門の人だったりもするのでラッキーです。

もちろんcoconalaならある程度実績のある人を探せるので有償依頼をするならおすすめです。

 

依頼できる人を募集するならTwitterですね。

・曲名

・編集内容

・無償か有償か(有償なら額を具体的に)

これを記載して投稿すると交渉のツイートが来たりします。

ただオススメはしません。

 

なぜなら、ここに来る時点で実績を持たない場合が殆どだからです。

本当に実績がないだけで実力のある人(アカウントを変えた人や本職の人、歌い手でセルフミックスをずっとやっている人など)の場合もいますが、作例が無い限り見極めが難しいです。

 

有償依頼の相場は一曲3000円~5000円が一般的です。

ただどの価格帯でも言えることですが、値段を自分でつけられるので金額が実力の保証にはなってくれません。実力がないのに金だけとっていくパターンがあります。

なので必ず過去の作品を見ましょう。

もし過去作がなければそれはもう博打です。

先程書いた落とし穴か、本当の実力者か、このどちらかです。

当たることもあるってことですね。

 

依頼するときに確認してほしい4点

 

・素早さを売りにしてないか

→素早さを売りにする場合、かなり手を抜いてる可能性があります。もちろん単純に作業効率を極めている人もいますが、テンプレ化して打ち込んでるだけの場合もありますのでしっかり編集内容を相談してくれるかで判断しましょう。

 

・使用しているプラグインなどをしつこくツイートしたりプロフィールに載せている。

→機材投資ばかりして、実力はがないというケースをよく見ます。根本的に嘘をついているという場合もあります。使用しているプラグインDAWなどは判断の指標にもなりますが、信用するのはとても危険です。

 

・編集内容を相談してくれるか。

→データの受け渡しばかり先行して相談してくれない場合は作業をひどく簡略化している場合が多いです。有償依頼で特に多いケースで、そういう企画でも無い限りは慎重になりましょう。もちろんただシャイなだけ説もあります。

 

・忙しいアピールは要注意

→もちろん本当に忙しい人もいますが、単純に仕事を裁けないか嘘をついているだけというケースが多いです。昔の仲間がまさにこれで、仲間内にも平気で嘘つく場合もあり、問い詰めると逃亡したりありもしない話で切り上げられることもあります。人間一度嘘に浸かると戻れませんから、酷いときは見切りをつけることも大切です。

 

同業者として心苦しいですが、このような悪徳な人はいます。

まずは慎重に人を選びましょう。

2.MIX師への頼み方・交渉方法

以下の事を気をつければ大丈夫!
自分なりにの文章でよいので、そこまで身構えずに丁寧に相手を尊重した上で話しかけましょう。

 

1.最低限の正しい言葉使いを気をつけよう。

 

自分のできる範囲で良いので、失礼がないように話しましょう。

もちろんある程度はフランクな気持ちで良いですが、あくまで初対面の相手です。

先程も書きましたが、感覚的にはお店で相談をして物を買うのと同じです。

 

 

2.わからないことはまず自分で調べる。

これも先程もさらっと触れましたが、わからないことがあってもまずは自分で調べましょう。調べればわかるような事を延々と聞かれると困ります。

 

3.録音は先にしておこう。

早く目処を建てるためにも先にデータがほしい人もいます。

なので先にデータを録っておいていつでも出せる状態にしておくのがベストです。

 

以上の事を注意しておけば、まず怒られることは無いはずです!

 

 

3.データの受け渡し方法と注意点

基本的にはオンラインサービス(Gigaファイル便やGoogleDriveなどですね)を利用するのが殆どです。

この際、データ名などはわかりやすく、かつファイルにまとまっていることが好ましいです。

 

注意点としては、データの受け渡しのためのLINEやSkypeなどのSMSサービスを利用したがる人は出会い目的だったりすることが有るので注意です。もちろんやり取りを確認しやすいというメリットもありますが、データの劣化もありますからオススメはしません。

やるなら連絡用のアカウントを作りましょう。

 

4.データを受け取った後

完成品を受け取ると、ほぼ必ず確認を頼まれます。できるだけ自分の持てる良い環境で確認しましょう。

あと、最後まで聞かずに終了してしまい、投稿するときになって問題が発覚しても相手はデータを消してしまっていることが多いです。

なので、必ず最後まで聞いて確認をして、もし気になるところがあればそれを伝えましょう。

 

「全体的にもっと柔らかくすることはできますか?」や「コーラスをもっと目立たせることはできますか?」などと相手に聞いてみましょう。

できればそれを比較してみるといいですね。

 

やり直しというのはかなり手間のかかる作業ですから、できれば1度で済ませられるよう伝えたいことは全て伝えましょう。

 

逆に、特に何も無い時や満足している場合は何も言わなくても大丈夫です。

というか、なにもないのに無理して絞り出された事を言われると困ります。

よくデザインの業界などで発生する問題ですね。

指摘をできないのは能力不足などではなく、アナタの感性自体の話なのであまり気にせず直感で話しましょう。

 

5.依頼完了後

依頼が終わったら、必ず丁寧にお礼を伝えましょう。

 

あとは動画を投稿するだけですが、気をつけてほしいことがいくつかあります。

・動画のエンコードは最低限ちゃんとやりましょう。

スマホしかない場合はできる人に頼んだほうが良いです。せっかく作ったものが動画と合わせる際に駄目になるのは辛い。

・動画に必ずクレジットを載せましょう

クレジットというのはその人の情報です。

MIX:~~

みたいに名前がのってることがありますよね?あれです。

名前だけ載せてほしい人もいれば、Twitterなどの情報も載せてほしい人もいますから、必ず確認しましょう。

・動画投稿する時は伝える

投稿したときは必ず「~に投稿しました!」とURL付きで報告しましょう。

また、投稿をやめた場合にも伝えましょう。

コレは頼んだ側の礼儀として当たり前のことです。

僕の場合、これをしてこない依頼者の次の依頼は基本断ります。もちろん一度指摘はしますが、それでもしない人であれば絶対にうけません。それ以外のことへの信用もなくなるので、本当に要注意です。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

まぁ読んで頂ければわかったかもしれませんが、要は相手も人なんだから相手が喜ぶようにしようね!という話です。

今回はその具体的な方法ですね。

 

もちろん各所もっと詳しい話はありますが、取り敢えずこの記事に書いてあることを気をつけていれば相手との関係が悪くなることは無いと思います。

もしあれば事例として知りたいのでお聞かせくださいね!

 

ただもちろんMIX師にも千差万別色んな人がいます。

なのでこの限りではない人も多少なりいるでしょう。

 

ですから、それはあくまで経験。

ここまで気をつけたあなたに非はありません。どうか肩を落とさずに。

 

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それでは~!

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