音楽色々屋さんの田中:備忘録帳

備忘録帳的な使い方をしてます。お役立ち情報があったりなかったり。

困ったら使うリミッター「Frontier」Plugin備忘録:無料VSTリミッター

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今回紹介するエフェクトは「リミッター」

ボーカルを”それっぽく”する要であるエフェクトです。

リミッターって何?という人は取り敢えずググってください。


そういえば、今の人はggrksの意味がわからないそうです。それこそggrksなわけですが、それに伴う優しさもないので若い子が悪いわけではなさそうです。

 

一応簡単に説明しておくと、一定異常の音量になったときにそれ異常上に行かないように天井を作ってあげるのがリミッターですね。多分。

※リンクは随所に置いてあるので、興味がある人は適当にダウンロードしてください。くれぐれもウイルスには気をつけてね。

 

ダウンロードはこちらから↓

D16 Group Audio Software

 

Ftontierってこんなエフェクト

一応簡単に説明します。
もっとちゃんと知りたい人は調べてください。

 

わかりやかったサイト載せときますね。

vst-joho.com

 

このPluginは、すご~~~く簡単に言うと

「コッチで勝手にやっとくから、どのぐらい使いたいかだけ教えてくれ!」

という頼れる助っ人的なヤツです。

 

具体的には、細かい数値等はこいつ自身が勝手に調整してくれるので特別設定が必要ないということです。

 

弄る必要があるのは

・どのぐらい掛ける?(Threshold)

・音量どうする?

ぐらいです。

 

一応それでも十分なんですが、もう少し細かく設定したいときは

・サチュレーター使う?(SOFT CLIP)

・エフェクト掛かったあとどんな感じにする?(RELEASE)

 

ここらへんが触れればもう特に問題ないです。

一応M/S処理的な使い方もできますが、わざわざコレを使うことは無いかな…という感じ。

 

主のFrontierの活用方法

主の活用方法としては、困ったときに取り敢えずコレを挿して仕上げる的な使い方が多いですね。

 

このPluginに対する印象としては「50点の音を70点にそろえてくれるエフェクト」という感じなので、どうも納得が行かないときはトラックの最後にこれを挿します。

 

大体これで、まぁいっか~~ってぐらいには良くなります。

もちろん音が良いのでここぞというときに使えばちゃんと100点の音にはなると思いますよ!

 

よくある「単体だと満足してるんだけど、なんか違うんだよなぁ…」っていうときに、コレで仕上げて上げる感じです。

あと、コレを挿して仕上がることで何が駄目なのかとか問題も見つけやすくなるので、やっぱり困ったときに挿す助っ人感がスゴくありますね。

 

Frontierを使う上で伝えておきたいこと

最初からコレに頼る前提で作っていくのはおすすめしません。

コレ自体味付けもしれくれるし便利なんですが、これだけに頼るとどうも大味になってしまう印象があります。

まずはある程度完成させてから、最後の仕上げとして挿してあげるのが一番かなぁと想います。

あとは、いっそ振り切ってクリッパー(歪み)として使うのも面白いですよ。
これでラジオボイスを作ると、普通のディストーションよりもずっと綺麗に鳴ってくれるので場面によっては大活躍したりもします。

 

どのエフェクトにも言えることですが、正しい使い方とぶっ飛んだ使い方、どちらも試して初めて使い勝手がわかったりしますから、どんどん実験しましょう!

 

ボーカル以外での使いみち

自分が試した範囲での印象を書いておきますね。

○ピアノ

音が強くなりすぎてしまう印象はあるのでピアノだけの場面では使いにくいですが、バンドの中で目立たないようにしたいときは程よく歪んでくれるので便利です。

あとは、あまりベタつかせたくないけどコンプっぽい音がほしいときには単体で味付けしてくれる分使いやすかったです。

 

○ベース

ベース用の歪としてすごく使いやすいです。激しい効き方は合いませんが、少し味をつけるのにはピッタリです。

個人的には、低音よりも高音を弾いてるときに良い感じの音になってくれます。

 

○ギター

アコギもエレキも落ち着かせてくれるという感じです。特にガットギターやクリーンのエレキなどもともと丸い音の物との相性が良い感じですね。

これに関しては、普通にソフトクリップとしての使い方が一番わかり易いんじゃないかと思われます。

 

○ドラム

パンチがありつつ優しい音になるので、元気は欲しいけどバキバキしてほしくない!なんてあるあるを解決してくれます。スネアやキックにもあいますし、くすんだ感じのハイハットとの相性も良いと思います。

 

まとめ「ボーカルMIXするなら取り敢えず持っておいてほしい」

ボーカルMIXをするなら持っておきたい良いPluginですね。

使い勝手も良いですし、音も良いし、何かと便利なプラグインです。

9割出来上がってるのに納得行かない~~!となりやすい人は是非導入をおすすめします。

ダウンロードはこちらから↓

D16 Group Audio Software

異常、Plugin備忘録でした。

なぜモニター機材で作業する必要があるのか。

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みなさんMIXしてますか!

僕は最近モニター機材を色々試して、積極的にスピーカーを使うようになりました!


さて、今回はそんなモニター機材のお話です。

 

皆さん、一度は考えたことが有るのではないでしょうか?

「結局聞く環境は人それぞれ違うのに、なぜわざわざモニター専用の機材を使う必要があるのか?」

 

誰しも通る疑問だと思います。

また、人によって意見も多種多様で、中には「関係ない」という人もいます。

 

今回はそれについて結論を出すのではなく、記事を書きながら僕自身の考えをまとめてみようと思います。
ぜひ皆さんも一緒に考えながら、よければ意見などもブログ・Twitterにお寄せください!

 

※今回の内容は完全に独断による思想であり、他者の思考や方法を否定的に批判するものでは有りません。

 

 

なぜ普通の再生機器ではダメなのか

今回の主題は「なぜモニター機材で作業する必要があるのか」です。

それを考えるために、まずは「なぜ普通の再生機器(リスニング用)ではダメなのか」について考えてみます。

 

なぜ、普通の再生機器(リスニング用)ではダメなのか。

もう少しニュアンスを加えて言うならば「なぜ適さないのか」。

 

僕はその理由をこう考えています。

根本的にそれぞれの目的が違うから。

 

では、具体的にどう目的が違うのか、モニター用とリスニング用に分けて考えてみます。

 

モニター用とリスニング用は何が違うのか

 

モニター用とリスニング用の違いは、おそらくこの2点にまとまると思います。

1.情報優先か、使用感優先か

2.キャラクター(味付け)の有無

 

一つずつ見ていきましょう。

 

1.情報優先か、使用感優先か

ヘッドフォンやスピーカーなどから出ている”音”というのは言ってしまえば”情報”です。

音という振動に含まれる音色やリズム、音量といった情報を耳で受け取り、その情報を頼りにミキシングをするわけです。

 

単純な話、欠落したり不足した情報があれば確認することができず調整できないわけで、それはミキシングをする上で致命傷です。

極端に言えば、ボーカルミックスをするのにボーカルが聞こえなかったら手の施しようがないですよね?

それが細かい部分で発生してしまうのです。

 

では本題。

リスニング用とモニター用は何が違うのか。

簡単に行ってしまえば

 

リスニング用=「音と楽しむための音を出す」=使用感優先

モニター用=「情報をより多く忠実に聴き取る」=情報優先

ということが出来るでしょう。

 

これまた極端な話をすると、

リスニング用は本来の情報量の1%しか情報が出ていなくても音が良ければそれで良い。

対して

モニター用は100%の情報が出せているなら音質がゴミでも良い。

 ということになります。

 

もちろんそんな極端な製品は売り物になりませんが、皆さんも同じような経験をしたことがあるのではないでしょうか?。

 

キャラが濃いけど音楽を聴くには楽しいイヤホン。

繊細に聞き取れることができるが、音楽を聴きたいとは思わないモニターヘッドフォン。(ちなみに僕はSONY赤帯で音楽を聴きたいとは思えません。)

などなど、用途に得手不得手のある物に出会ったことがある人は多いでしょう。

 

僕自身がそうですが、モニター用とリスニング用は完全に分けている人も中には多いでしょう。

 

そのようなことから、リスニング用とモニター用では根本的に目的が違い、モニターを目的としていないリスニング用では十分な情報量を得られない可能性が高いから、モニター用(情報優先)の物を使用する方が良いといえます。

 

 

 ここでまた一つ疑問が残る人もいるでしょう。

「え?鳴ってるなら結局全部同じ情報量が出てるんじゃないの?」

 

言いたいことはわかります。

では、極端で簡単な例を一つ上げましょう。

 

皆さん、

・手持ちのスマートフォンのスピーカー

・手持ちのイヤホンなどの再生機器

音の善し悪しを無視した上で、音楽を聴くとき上記のどちらの方がより多くの楽器の音を聴き取れますか?

 

もし先程の「鳴ってるなら聞こえるだろ」の理屈が正しいなら、双方のキャラクターの違いはあれど聞こえてくる情報量に違いは無いはずですよね。

 

では実際どうでしょうか。

まぁ大抵の方ならスマホの方が聴きにくい事でしょう。

根本的に聞き取れない音(ベースとか、パーカッションとか、ストリングスとか)、結構ありますよね。

それはスマホのスピーカーと他とでは、根本的に出力出来る音域や得意な物が違うからです。最近では随分進歩しましたが、情報量においてはまだまだ安物のイヤホンにも敵いません。


もちろん中には逆の人もいるかもしれませんが、両方に情報量の差が有ることに違いは有りませんよね。

 

このもっと繊細な差が、リスニング用とモニター用で起きてしまうのです。

 

2.キャラクター(味付け)の有無

次にキャラクター(味付け)の有無について。

 

イヤホンやヘッドフォン、スピーカーなどをいくつか使ったことのある人ならわかると思いますが、それぞれ音色が違いますよね。

 

だからこそ、

「どうせ人によるなら自分も好きな音で聞けば良いじゃん!」

という考え方もあるでしょう。

 

言いたいことはわかりますが、これには大きな問題があります。

 

それは、「偏った音になる」ということです。

 

例えば、低音と高音の聴いたドンシャリヘッドフォンでミキシングしたとしましょう。

すると、その曲はドンシャリヘッドフォンで聞けば理想どおりの丁度良い音になるかも知れません。

 

では、

・中音域中心のイヤホン

・低音がもっと効いたスピーカー

で聴くとどうなるでしょうか?


前者は低音も高音も足りずスカスカの音になります。

後者はただですら効いている低音がもっと出るので低音ばかりのアンバランスな音になります。

 

しかも、別の人がそれぞれの再生環境に合わせていろんな曲をミキシングしたら…どの曲を効いてもバラバラな音質になってしまって聴けたものじゃないでしょう。

 

これがキャラクター(味付け)に左右されてしまっている状態です。

 

 

では、モニター用の機器だとどう違うのか。

モニター用の再生機器は基本的に「普通の音」を目指して作られます。

よく耳にする表現だと「フラットな音」とか「味付けのない音」というやつですね。

 

では、この味付けのないフラットな音でミキシングされた曲で、先程の例を考えてみましょう。

 

ドンシャリヘッドフォン

・中音域中心のイヤホン

・低音がもっと効いたスピーカー

 

これらすべて、キャラクター通りの音が出てくれるはずです。

もちろんそれぞれの環境に完璧に合わせた音にはかなわないかも知れませんが、どんな再生環境でも良い音で鳴ってくれるはずです。

また、それぞれの使用者はその再生機器に耳が慣れるので、低音よりのバランスを持ったイヤホンで低音よりの音が鳴ってもなんら問題は無いはずです。

 

だから、ミキシングする時はなるべく味付けがなく素直でフラットな音で作業するほうが良いとされるのです。

そして、そのミキシング向きの音を鳴らすための物が、モニター用の再生機器なわけです。

 

 

以上2点

1.情報優先か、使用感優先か

2.キャラクターの有無

 

 

がモニター用とリスニング用の違いです。

 

それでは最後に、逆にモニターヘッドフォンでなくても良い場合について考えてみましょう。

 

 

モニター用じゃなくても良い場合もある

今まで「ミキシングするならモニター用!」と言わんばかりでしたが、必ずしもそうだとは限らないのが難しいところ。

 

その中でも、特にモニター用じゃない方が良い場合について取り上げておきます。

 

それは、「再生されるシチュエーションがわかっているジャンル」です。

 

「再生されるシチュエーションなんて人それぞれだし、わかるわけ無いだろ!」

と思われるかも知れませんが、大抵求められてる音質がわかりきってるジャンルが有るんです。

 

その中でも一番確実なジャンル。

 

それは

HipHopやEDMなどのダンスミュージックです。

 

HipHopの主流として808(エイトオーエイトや八百屋なんて呼ばれますね)の長く伸びた太く低い音が、ドラムのキックやベースラインとしてほぼすべての曲に使われています。

HipHopの世界ではキックと808は別物なんですが、それは他ジャンルの人が混乱するのでここは目をつむってください…

 EDMも言わずもがな。

 

さて、これらの共通するシチュエーション。

もうなんとなくおわかりでしょうか?

 

こういう曲が流される場面で求められるのは優しい音色でも綺麗でリアルな空気感では有りません。

 

「ノれる低音」「ハッキリとした高音」です。

 

必ずしもそうとは言い切れませんが、傾向としては大体どの曲も同じです。

 

想像してみてください。

楽しく踊ったりノッたりしたいクラブやドライブ、パーティーで低音も高音も少ない優しい曲なんて流しますか?(香○とか)

そんな曲をずっとかけられても踊れないですよね。

 

これは曲の善し悪しに関わらず、根本的に求められている物が違うのです。

 そして、どんな場所であれ、HipHopやEDMを流す場面というのは上記の2点が必須なはず。

そうすれば自ずと再生させる環境は低高音に寄った物になるでしょう。(それこそ低音ブースト系のヘッドフォンやウーファーの効いたスピーカーなど)

逆に、中音域だけのアコースティックな物はまぁまず少数でしょう。

 

ということは、ミキシングするときもそれを前提にそれに似たリスニング用の再生機器で再生するほうが良い結果が得られる場合があるということです。

 

これが、「モニター用を使用しないほうが良い場合」です。

 

もちろん細かい調整にモニター用の機器を使用するのは必要です。

ですが、最終的な仕上げはやはりその再生環境を想定したもので行いたいところです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

 

今回お話させて頂いた内容をまとめますと

「モニター用とリスニング用は根本的に用途が違う」

「リスニング用では必要な情報が得られないかもしれない」

「モニター用は情報を受け取ることに特化しているのでその問題が起きにくい」

「だからモニター用で作業するべき」

 

ということになります。

 

 

最後までありがとうございました!
もちろん異論反論あると思いますが、今回はここらへんで終わろうと思います!

また何か新しい情報や、新しい意見を見つけました再度書いてみようと思っています。それまでは一旦休憩。

 

 

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結局MIXのモニターはヘッドフォンが正解という話。

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皆さんMIXしていますか!!
最近ようやく依頼が片付いてきて、少し余裕ができたのでブログを書いていこうと思います!

 

早速ですが、本日はミックスに適しているモニター機材は何が正解なのか、という話。

久々にも関わらず危ないテーマですねぇ。

 

僕としての結論は、ヘッドフォンが正解。

 

…っと、それではこの記事の意味がありません。

正確には、”総合的に優先順位が高いのはヘッドフォンだ”と言う事です。

言い換えれば、無難な回答はヘッドフォンが一番だよねという話。

 

では、なぜヘッドフォンが無難で正解なのか、そこについて解説します!

また、実際に選ぶときの環境や用途別のポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!

 

 

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なぜヘッドフォンが正解?

恐らく、この記事を読んでいる有識者の方は

「M/S処理にはスピーカーが必須だ!」

「イヤホンの機動性や遮音性は大きな利点だ!」

「てかケースバイケース!」

と顔を真っ赤にしてお怒りでしょう。

 

いやぁ…

そのとおりなんです!!!

 

上に書いたような意見は本当にその通りで、M/S処理等の空間の調整には結局スピーカーが必須ですし、イヤホンもかゆいところに手が届くメリットの多い選択肢です。

 

じゃあなぜヘッドフォンが正解だと言えるのか。

もっとわかりやすく言い換えれば、「ヘッドフォンは他2つに比べて総合的にバランスが良い、だから一番!」ということです。

 

冒頭でネタバレしてしまいますが、決して「ヘッドフォンがあればよい」なんて意味ではなく、あくまで一番選ぶならヘッドフォンだと思う、というお話です。

 

今回はそんな僕の考えについて書いていきます。

 

ヘッドフォンは優等生

ヘッドフォンを言い表すとすれば、優等生という言葉につきます。

他二つに比べて特別劣る部分がなく、バランスのとれた物だからです。

 

それを説明するために、まず各々の特徴を「空間認識」「コスパ」「使いやすさ」の三点に絞ってまとめてみます。(音質、解像度はものによるので除外します。)

異論反論は有るかもしれませんが、それぞれ一長一短ですから取り敢えずイメージとして押さえてください。

 

 

▢空間(距離感)

距離感はMIXの極意ですから、距離感や位相を聞き取れるかは大変重要なポイントです。

 

スピーカー:★★★★★

・発音源と耳との距離があり、空間認識においてはずば抜けて有利。必須。

 

ヘッドフォン:★★

・発音源が近く空間がとりにくいが、構造上イヤホンよりはマシ。

 

イヤホン:★

・空間認識においては超絶不利。利点でもあるが分離しすぎて空間はつかめない。

 

[コメント]やはりここはスピーカーが断然一番ですね。ヘッドフォンはマシという程度でしょう。イヤホンは厳しい。

 

 

コスパ(音質と値段)

値段に対して音がどれだけよいか、という意味でコスパを考えます。予算がいくらでもある人以外は割と重要です。

 

スピーカー:★★

・とくに低価格帯のモニタースピーカーは細かい音のモニタリングが難しく、コスパを気にするならスピーカーは一番不利でしょう。

 

ヘッドフォン:★★★★★

・各価格帯で考えても、他2つに対して音質と価格のバランスが良くコスパの良い商品が多いです。同じ予算でどれかを買うならヘッドフォンですね。

 

イヤホン:★★★

・スピーカーよりはコスパが良いですが、表現力の制約の多さや物によってピンキリの差が激しいので難しいです。ただし、超格安(2千円未満)に限定して言えばイヤホンの音が一番マシです。

 

[コメント]ここでヘッドフォンの強みが出ます。全体的にコスパが良いですね。

 

 

▢使いやすさ

総合的に使いやすさや安定性を考えます。使いやすさは立派な利点です。

 

スピーカー:★

・再生環境自体を選ぶので、相当予算をかけたり環境の整っている人じゃないと使いやすいとは言えないでしょう。ちゃんとスタジオを用意したり、こだわった部屋を用意するなら良いと思います。

 

ヘッドフォン:★★★★

・外音を完全に遮断するわけではないので完璧ではありませんが、スピーカーよりは場所も環境も選ばず常に安定した音で聴くことができます。

 

イヤホン:★★★★★

・携帯性、遮音性共に最高ですから、使いやすさで言えば随一ですね。常に同じ環境で安定した音が聴けますから、色んな場所でMIXをする人や外音がうるさい人はオススメです。

 

[コメント]ここではイヤホンに軍配があがり、その次にヘッドフォン。人によりますが、スピーカーは使いやすさにおいては難しい面が多いでしょう。それだけ奥が深いということでもありますが…。

 

 

以上です。

 

 

さて、この中で総合的にバランスが取れているのと言えば…やっぱりヘッドフォンですよね。

 

場所を選ばず、コスパが良く、安定した使い勝手。

これに間違いは無いと思います。

 

場所や環境、予算をよく選ぶヘッドフォン、癖があり難しい点の多いイヤホン、どれも良い選択肢ですが、ヘッドフォンはそれら程大きな欠点がありません。

 

ということで、総合的に考えて最初にお金をかけるべきなのはヘッドフォンだと僕は考えます。

 

※パラミックス等をするときに、空間こそ最優先!という人はスピーカーの方が良かったりもしますが、今回は特例として除外します。

 

 

選ぶときのポイント

ここからは実際に選ぶときのポイントをご紹介します!

皆さんの希望に適したものを選びましょう!

 

予算

【1万円以下】

ピンキリなので、ヘッドフォンまたはイヤホンから選びましょう。口コミなどをしっかり確認できる物でないとモニター用途としてはリスキーです。スピーカーは予算オーバーなのでほぼ無理です。

この価格帯は正直モニター用途として使える物が少ないので、諦めて日常使いできる物を購入するのも良いでしょう。結局リスナーはそれを使うわけですから、取り敢えず音の良い物を模索しましょう。

 

[オススメ]

SONY ステレオヘッドホン MDR-7506

SONY ステレオヘッドホン MDR-7506

  • メディア: エレクトロニクス
 

SONY MDR-7506 1万3千円前後

少し予算をオーバーしますが、モニター用途としては文句無しでしょう。

 

【2万円以下】

無理をすればスピーカーも買えますがたかが知れてるので、ここは無理をせずにヘッドフォンやイヤホンに集中して購入するのがオススメ。この価格帯なら大きなハズレはありませんが、モニター用途として適しているか口コミを確認しましょう。

あの有名なCD900STも2万を切りますから、ここまで予算が用意できればそう困難なこともないでしょう。

 

[オススメ]

SONY 密閉型スタジオモニターヘッドホン MDR-CD900ST
 

 SONY MDR-CD900ST 1万8千円前後

言わずと知れたモニターヘッドフォン、通称赤帯です。個人の趣向を突き詰めない限りは必要十分な機材です。

 

【4万円以下】

イヤフォンかヘッドフォンとともにスピーカーも揃えるのが無難です。片方に予算をかけるのもよいですが、この価格帯はそこまでの大差がないので分断して使う方が先行投資としては良い効果が得られると思います。

SONYのモニターヘッドフォンMDR-CD900ST(いわゆる赤帯)や、最近大人気なJBLのPROFESSIONAL 104-Y3を揃えても4万円を切りますから、できればこのくらいの予算は用意しておきたいところですね。

 

[オススメ]

SONY 密閉型スタジオモニターヘッドホン MDR-CD900ST
 

 SONY MDR-CD900ST 1万8千円前後

JBL PROFESSIONAL 104-Y3 パワードモニタースピーカー
 

 JBL PROFESSIONAL 104-Y3 1万7千円前後

リスニング用のスピーカーという感じは否めませんが、音は十分モニター利用に耐えうる音質を持っていますし、位相の確認などのスピーカーの用途としては必要十分だと思います。スピーカー一本で突き詰めたい人には不向きかも。

 

【4万円以上】

此処から先は趣向や求める環境によるので、お好きなように選んで頂いて良いと思います。もし何も持っていなくて取り敢えず揃えたいということであれば、先程紹介したSONYの900STやYAMAHAのモニタースピーカーのHSシリーズなどの標準的な物を揃えておくと失敗もせず無難な結果が得られると思います。

スピーカースタンドやアンプなどにこだわることもできますから、そちらに資金をさくのも良いでしょう。

また、部屋自体の吸音なども効果がありますから、相当予算が余りそうな方は最初のうちのやっておくと良いかも知れません。

 

[おすすめ]

ヤマハ YAMAHA HSシリーズ アクティブスタジオモニタースピーカー HS5(1本)
 

 YAMAHA HS5

音は素直ですごく良いのですが、スピーカースタンドやサーキュレーターをしっかり用意しておかないと真価は発揮できません。それも合わせて購入することをオススメします。

 

環境

環境によってもまた聞こえてくる音や必要な機材は変わってきますから、そこも押さえておきましょう。

 

「外音」

部屋の中のクーラーがうるさい、外の交通量が多くてうるさい、などの外部からの音はMIXの邪魔になりますので、そのような環境で作業する人は遮音性の高いイヤホンやヘッドフォンを選びましょう。

予算がなくとも、イヤホンなら大抵遮音性が高いので口コミを見ながら検討してみてください。

 

「反響」

部屋が広い、物が少ないなどで反響が大きい場合は吸音対策なども考えねばなりません。もちろん予算に余裕が有る方限定の話ですが、実際にやってみると全く聞こえてくるものが違うので頭の片隅にはおいておきましょう。

反響があまりにひどいならスピーカーよりもイヤホンやヘッドフォンに予算を割いておいたほうが良い効果が得られると思います。

 

「使用場面」

外で作業することが多い人や、移動が多い人、また日常的にモニター環境で音楽を聴いておきたい人などはやはりスピーカーよりもその他に予算をかけておくほうが良いでしょう。

逆に家でしか作業しない人や、そこまで機動性をきにしない人はスピーカーの検討を強めて良いと思います。

 

 

 

まとめ

改めてまとめると、

「総合的に欠点が少なくバランスが良いのは”ヘッドフォン”なので、まずはヘッドフォンを買うべき」

「人によってはイヤホンのほうが良い場合もある」

「予算があるならスピーカーも揃えておくのが理想」

 

この3点ですね!

もちろん、冒頭にも書いたとおりケースバイケースですから、自分の中に理想の環境があったり、求める形があればそれに従うのも良いと思います。

ただ、まだそういう物がなかったり、まずは無難に揃えたいという人は後半の選び方を参考に検討してみてください!


結局慣れればどの環境でもMIXはできますし、それに合わせたやり方になっていくのでそこまで難しく考える必要がないとも言えるかも知れません。

上手い人は機材が安くてもうまいし、下手な人はいくら環境が整ってても下手ですから、あくまで思考材料程度に思ってます。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 


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