【初心者向け】音楽理論を効率的実用的に学習するための4つのポイント
「今までは楽器(機材)しか触ってこなかったけど理論も勉強してみたい!」
「これから音大(専門)に行くから勉強したい!」
「もっと音楽への見識を深めたいから理論を勉強したい!」
などなど、音楽理論の学習というのは音楽をやっていれば皆誰しも避けては通れない道です。
ただし、音楽理論を学習するうえで知っておくと良い…というか知らないとかなり損してしまうことがあります。
その中で特に重要で、挫折しないためにも想像している効果を得るためにも、知っておいてほしい4つのポイントをご紹介します!!
クラシック、ロック、ジャズ、HipHop……
どんなジャンルの学習であっても共通する内容ですので、是非参考にしてください!!
音楽理論とは?
まず最初に「音楽理論ってなんだ!」と言う話をしておきます。
やっていけばわかる話ですが、途中混乱のもとになるかもしれないので一応確認しておきます。
音楽理論の違いは気にしなくてよい
「音楽理論」と「楽典」の違い。
「コード理論」と「和声学」の違い。
等、音楽理論の分類についての違いというのはよく話題に上がります。
しかし、これらに大きな違いはありません。
イメージとしては数学と算数の違いです。
算数というのは、数の大きさや基本的な計算など、絶対的なルールを示すものです。
数学というのは、その決まりを使って思考し答えを導き出す物です。
なので算数には絶対的な答えしかありませんが、数学にはいろんな考え方があり、また思考する対象によって内容が大きく変わります。(解析学や代数など)
音楽理論も同じす。
楽典という絶対的なルールがあり、
音楽理論という様々な考え方の分類が存在する。
というものなのです。
もちろんそのルールから逸脱した理論も存在します。
ここも数学と算数の違いによく似ています。
また、既に勘づいている方もいらっしゃるかもしれませんが、算数も実際は数学によって裏付けされた物、言ってしまえば数学の一つです。
それと同じように、楽典もまた音楽理論によって裏付けされたものですから、これもまた音楽理論とも言えます。
要は、物は言いようであり、そこにこだわる必要はない。
ということです。
学習をすすめて、それらの理論について理解ができる段階になれば各々の違いはそこまで難しい物でもないので、気になる方は意識してみると良いかもしれませんね。
1.理論は「ルールではなくレール」
まず超絶大切なポイントです!
音楽理論というのは守らなければならないルールではなく、そうすると良い結果が得られるというレールです!
なので、場面や使い方次第でそのレールを外れることも、つなげることもできます。
例えば我々が初等教育から耳にしてきている「ドラミファソラシド」ですが、そんな基本中の基本とも思えるようなものですらあくまでメジャースケール(長調)という一つの種類にすぎず、おなじ「ドレミファソラシド」の中にも、一部の音が違うマイナースケール(短調)というものがあり、それだけで3つも種類があります。
しかも、スケールの中のどの音から始めるかで意味が全く変わる教会旋法というものも存在します。(語弊があるので、気になる方は学習をしてみましょう!)
また、現代的なJAZZではスケールを無視しながら演奏するのもかなりポピュラーな演奏方法として使われていますし、日本で耳なじみのある琉球音階なんて西洋的なスケールをゴリゴリに無視しています。
そんな例が多種多様にある通り、理論というのはルールのように縛っているものではなく、ただ単純にそうすると良い結果が得られたというだけのレールであると認識して学習に入りましょう!
曖昧なまま学習をすすめると、「あれ、いつもはダメなのになんでこの時は良いの?なんでこっちはダメなの?」とごちゃごちゃになります。
よくわからないうちは「そういうものだ」と思いましょう。
もちろん裏付けの理論は存在しますし、説明することはできますので、気になる人は調べてみると定着の手助けになると思います。
2.最強の学習アイテム「鍵盤」
Free-PhotosによるPixabayからの画像
音楽理論を勉強するうえでの最強お役立ち学習アイテム、それが鍵盤です。
ここで言う鍵盤は、黒鍵白鍵のある物であれば大丈夫です。
何故お勧めなのか、と言う話もしたいのですが、あまりに深くなってしまうため今回は割愛します。
ただ、文字をただ読むだけよりもずっと学習が楽になります。
良さをざっと箇条書きしてみると…
「和音の形が目で見れる!」
「実際に音を出して理論の効果を実体験できる!」
「黒鍵と白鍵があるからスケール等を覚える目安になる!」
などなど…あげればきりがありません。
鍵盤があることで体感的にも視覚的にも理論が形として現れるので、理解や暗記にとても役立つのです!
家に鍵盤がないよ~!
という方は、是非MIDIキーボードや電子ピアノ等を1つ安物でよいので持っておきましょう!絶対に役立つはずです!!
3.理解→実行→定着の流れが必須
勉強の仕方は人それぞれですが、音楽理論においてはほぼ一様に言えることがあります。
それが、理解するだけ、やってみるだけ、ではダメだということです。
本を読んで理解する気になってもその効果を体感していないのであれば実行はできませんし、書いてある通りに実行するだけではその理屈を理解できていないので覚えることができません。
結果として、定着できない→使えない、という形になってしまうのです。
なので、
本や解説を読む「理解」
理解したものを実行し、その効果を体感する「実行」
実行した結果を記憶し、その効果が欲しい時に使う「定着」
これが音楽理論の学習の基本です。
音大生や専門学生等、座学として音楽理論をやっているとどうしても知識的な価値に偏ってしまって、その効果を理解していないので実際に活用することができません。
(もちろんその先にはオケスタ等の座学的な考えが必要な分析が沢山あるわけですが)
逆に、巷でよく聞く「誰でもできる作曲!」「使えるコード進行!」など、実行することだけに焦点を当てている物は、その場で効果を体感することはできますが理屈が分かっていないので自分の欲しい時に自由に使うということができません。
なので、結局同じような曲が量産されてしまったり、自分のやりたいこととやれることのギャップでイメージがどんどん縮小してしまったりします。
(ロックバンドの曲がバンドごとに同じような曲ばかりになるのはこういう理由があります。)
もちろんそれらがダメということではないのですが、音楽理論を勉強したいという人であればきっと知識を活用したいという人だと思うので、そういう人にとってこれらの問題はかなりの障害になります。
「理解」「実行」「定着」
この流れを守れるよう頑張りましょう!
※中には実行→理解→定着の方が良い場合もありますので、上手くいかない人やまずはどんなものなのか知りたい人は順番を変えてみるのもありかもしれません!
4.1冊の教則本を持とう
「結局本かよ~~~!」
「ネットにありますぅ~~~!」
と言う人もいるでしょう。
講師の人やプロでもこういうことを発信する人が沢山います。
ハァ…
イメージとしては
ネット=雑な百科事典(情報量は多いが間違いや抜けが多々ある)
教則本=辞書(情報は限られているが一通り正確に載っている)
と言う感じだと思ってください。
辞書は時事的な物などは載っていませんが、絶対的な基準となる情報が正確に載っていますよね。
逆に百科事典というのは情報量が凄いですが内容は広く深く網羅しています。ただ、それの執筆者が多数になった上に添削もされていないとなるとその情報の正確性は信用できませんし、抜けている部分も自分で探さねばなりません。
もちろん、ある程度自分で「これは間違いだな」「これは使えるな」と情報を取捨選択することができるならネットの方が良い結果が得られたりもしますが、それが分からないうちはまずはその情報量の多さと不正確さに混乱するでしょう。
なので、まずは一冊で良いので満遍なく知識を身に着けられる本を手元に置きましょう!
こうすることで、
「知識を得る上で必要な学習はなんなのか」
「自分が求めるものはどこにあるのか」
と言うことが分かってきます。
すると、中には「あれ、俺これ一冊で十分だった」となるかもしれませんし、「あ!私に必要な知識ってこういうジャンルなんだ!」と次の手引きになるかもしれません。
また、新しい学習を始めるときにもある程度満遍なく知識があると理解も楽です。
語彙力がある方が本を読み進めやすい感じですね!
なので、とりあえずは1冊でよいので教則本(特に楽典)を買ってその内容を網羅してください。
もし、ど~~~~~してもネットで勉強したい、と言う人がいるなら以下の点を守っている記事を選んでください。
・学習順序が書いてある
・シリーズ物として沢山記事がある
ただ、それでもやっぱりコンテンツの質でかなり左右されてしまいますので、最初に学習するであろう楽典に関しては本を持っていてほしいですね。
もしネットで勉強するなら、有名私立音大である洗足学園のオンラインスクールというのがあって、そこで無料で楽典の基礎を全て見ることができます。
それを執筆しているのは大学で教えているまさに音楽理論指導のプロなので、とても分かりやすくまとまっていて抜けもありません。
この内容を全て覚えればもう怖い物はないですし、ピアノを触ったことがない初心者でも簡単に理解できるぐらいかみ砕かれた内容でとてもおススメです!
ほかにも何冊かおススメの本を紹介しておきます。
内容のわかりやすさはもちろんですが、何よりの良さは「内容の見返しやすさ」ですね!
小谷野謙一さんの解説本の特徴として、ページごとに解説が分かれていてしかもわかりやすいタイトルがついています。
なので、「音程ってなんだっけ?」となればすぐにそこにたどり着けます!
目次があっても多少探すものですが、この本に関しては1発で見つけられるので初心者には最高ですね!
内容もかなり簡単なので、本当に初心者で音楽理論が苦手…と言う人はまずこの一冊を買ってみると良いともいます!
文章のシンプルさとラフさも最高です!
音大生なら誰しも持っているであろう本。
いわゆる黄本ですね。
これは内容がずいぶんとクラシカルですし、表現の仕方も少し堅苦しく感じるかもしれません。
しかし、学習していくとわかりますが、この本の解説は実にシンプルでわかりやすく、しかも内容は必要最低限で、そのクラシカルな内容のお陰で理論書ならではの読みにくさの練習にもなるという、なんとも最強入門書なのです!
もしも今後ちゃんと勉強していきたいと考えているのであれば、コレ一冊頑張ってみましょう!必ず役立つはずです!
まとめ
いかがでしたか?
今回は音楽理論を効率的に実用的に学習するための4つのポイントをご紹介しました。
どうしても敷居が高く感じられがちな音楽理論。
しかし、それは自分の音楽の世界を広げてくれる道しるべになります。
大変な時もあるかもしれませんが、是非頑張っていきましょう!!!
このブログではこういう音楽理論についてだけでなく、ミックスについてやレコーディングについて、楽器の演奏についてなど音楽に関するいろんな記事を書いています!!
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今日もブログ更新できそうです!
— 太鼓と音響の人「」 (@kakko_blog) 2020年8月18日
ココ最近、あの無料DAWのcakewalkを色々使い込んでるのでそのレビューも近々描きたいと思います。
歌ってみたとか、バンドのミックスとか、割となんでも行けそうな上に附属エフェクトや音源がめっちゃ良い感じです!
どれだけ良いプラグインを買っても使い方を知らなければ意味はありませんし、そのキャラに飲み込まれるだけです。
— 太鼓と音響の人「」 (@kakko_blog) 2020年8月17日
値段ばかり気にして、服に着られているようなものです。
逆に、無料だろうと安いものだろうと着こなせば最高なアイテムになります。
まずは使い込んでみましょ!#DTMerと繋がりたい